公開日: |更新日:
投資の方法として、金に注目が集まっています。金投資は所有しているだけで利益が生まれる訳ではありません。何らかのリスクに備える投資といえます。金投資の将来性についてまとめました。
どんなに予想に優れた人でも、金の相場がどのように変動するかを的確に言い切ることはできません。金の相場の変化は社会情勢と深く関わっているといわれており、今後も金の価値は上昇すると考えられています。なぜ長期的に金の価値が上昇するといわれているのか、その理由を見ていきましょう。
金は古くから愛されており、古代文明でも特別な存在として扱われてきました。それほどまでに多くの人を虜にしている金は、人工的に製造できるのではないかと考えられています。しかし令和5年4月時点で人工的に制作できる技術は確立されていません。そのため金を手に入れるためには、まだ発見されていない金を採掘するのみです。
これまでの金の採掘量は50メートルプール3杯分ほど、18万トンです。今の技術力で採掘できるのはあとプール1杯分ほど、5万トン程度。年間に3千トンほど採掘し続ければ、約15年後には金が採掘できなくなります。そうなれば金が供給できなくなり、貴金属・宝飾品・工業用品など需要のある分野では入手困難に陥ってしまうでしょう。金の採掘量が減少し、供給が減ると金の需要が高まり金の価値が高まると想定されます。
採掘技術は年々進化しており、今よりも深い場所まで採掘できれば金の産出量が増えるといわれています。たとえば海底などにも発見されていない金鉱脈があるとされており、現在は採掘が困難なエリアからも採掘される可能性も。しかし採掘技術が高まれば、今まで以上に採掘そのもののコストが高くなることもあるでしょう。採掘コストが上がれば、金の小売価格もアップ。金の流通量が減ることだけでなく、流通に至る経路まで踏まえた場合、将来的な金の相場は上昇すると考えられます。
金相場は長期的視点では、上昇すると想定されています。対して短期では、専門家でも金相場がどう変動するか判断できません。金の相場は社会情勢に影響されます。戦争やテロなどの発生。アメリカ経済の信頼性が失われたりしたタイミングで金の価値は上昇する傾向にあります。これらの事態を事前に把握するのは難しく、日本ではドル円為替相場による影響も。余計に将来的な金相場を予想するのは困難です。他にも投資家が保有している金を大量に手放せば供給量が増え、金相場が下落する可能性もあります。
さまざまな事情があるからこそ、短期的な金相場の変動予想は難しいものです。そのため金の短期的な投資は難しく、投資の初心者に短期の運用はおすすめできません。もし金投資を始めるのであれば、長期保有を前提とし、徐々に買い増すプランが適切でしょう。
金投資を行う上で、過去の金相場を把握しておくことが重要になってきます。過去の相場を把握することで、広い視野を持って金相場が予想できるでしょう。
過去の金相場でポイントとなるのが、2000年代に突入するタイミングです。その頃から金の相場は一気に上昇しており、この背景には紛争によって社会的な不安が世界中に広がったことが挙げられます。さらに石油価格も高まったことで物価が上昇。重ねて金融危機も発生したことによって将来への不安が強まっていました。その結果、消費者は安定した資産として金を求めるようになり、金相場が高まったと想定されます。
ただ2000年から上昇し続けているわけではなく、2011年ごろからは比較的安定した経過をたどっています。もちろん金相場は下がっているのではなく、高い水準をキープしている状況です。円安の影響が主な要因だと考えられます。
長期的な視点で考えれば、金相場は今後も上昇するといわれています。金を保有することで将来の何らかのリスクに備えることにも繋がるでしょう。将来への備えとして金を資金以上に保有しすぎると、相場次第では損をするリスクもあるので注意が必要です。将来のために長期保有するのであれば、まずは生活に余裕のある状態で無理のない範囲で金を保有するようにしましょう。金であれ、どんな投資でもリスクへの備えも大切になってきます。金投資を始めるのであればリスクに備えつつ、長期的保有を前提に検討してください。
純金積立会社はどこがいい?
年間コストで比較!おすすめ会社5選の
口コミ・評判をチェック