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金相場の推移をよく観察することはによって、金投資のすべてが決まってきます。こちらのページでは、過去10年間の金相場の推移などをみて、今後の動向についてくわしく解説していきたいと思います。
金は不動産や株などと同じように、需要があることで供給に結びつき、それに応じて価格が変わってきます。また、その時の政治状況や金の供給量によって、大きな価格変動があるのも金相場の特徴といえるでしょう。
そこで、今から過去10年間の東京都とニューヨークの金相場の推移をグラフにしてみました。
このグラフを見ると、2001〜2008年までの間、金相場はそれ以後の年よりも価格が下降線を描いていることがよくわかります。これは、金の生産量が価格上昇について行けなくなったことが原因とされています。ただし、それより以前の1990年代に、すでに金の価格が下がっていたことも大きな要因と見られているので、それ以降の金相場の悪化は仕方がなかったと解釈する声もありました。
2009年に突入すると、それまでの不調が嘘のように金は増産されるようになります。例えば、2009年には約180トン、2010年には約130トンと、安定した生産量を確保することができました。
特に、2011年には、世界的な金融緩和になり、実質金利がマイナス傾向になったことから、金を保有する動きが世界各地に見られ、過去10年間の推移をみても最高基準の好調を記録しています。
ここまで金が好調といわれているのには、大きな理由があります。それはリーマンショックの原因ともなったサブプライムローンをはじめとした、世界的な金融危機が発生したからです。
この深刻な危機が起きてから、それまで不動とされていたドルの信用が大幅に下落することになり、より安定した資産である「金」を買い求める人たちが増えたといわれているのです。そのほかにも。原油や穀物などの資源価格の高騰がおき、インフレに関する不安が高まってきたことも理由とされています。ギリシャの金融危機も大きく金の市場に影響を与えました。
世界情勢によって大きく変化するのが金相場であるため、確実性をもってその動向を論じることはできません。ただ、新興国との混乱が起きると、不安感が高まり、それに比例するかのように「リスク回避のために金が買われるのではないか?」と考えられています。
また、先進国の景気が回復することで、物価上昇が起こり、金のインフレ時代に突入する可能性も指摘されています。ここうした世界情勢に比例するかたちで、より安定をもたらすための資産として、「金」はさまざまな投資家たちの注目を集めているのです。
2019年以降、金相場は上昇の一途を辿っています。その背景には、社会情勢の動きが大きく影響しているのです。その例をいくつか紹介します。
2020年1月に起きたアメリカによるイラン司令官の殺害を発端に、両国の緊張関係は一挙に高まりました。もしかしたらアメリカとイランは戦闘に突入するかもしれないという懸念もあり、有事に備える資産防衛として金の価格が高騰したのです。
金とドルは密接な関係にあるため、アメリカの情勢が不安定になると金は高騰します。金の需要が高まり、結果として日本国内では金買取価格として約40年ぶりに史上最高値を更新することに繋がりました。一時的な緊張が和らいだ後でも、金の価格は高値で推移し続けています。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、金融危機(コロナショック)が引き起こされました。2020年2月上旬までニューヨーク株式市場では、ダウ工業株30種平均が連日史上最高値を更新していました。それがコロナショックによって一気に急落したのです。これだけ規模の大きい金融危機は、2008年のリーマンショック以来。コロナショックで「人」と「物」の動きがストップし、出口の見えない不安を抱えながら人々は暮らしていました。
こういう世界中で混迷を深めているときにこそ、金価格は上昇します。2022年、世界経済はコロナショックから回復の兆候が見られるものの根強い金需要は続いている状態です。新型コロナウイルスは依然として世界経済においてリスク要因で経済の先行き不透明感があり、そのため安全資産である金に世界中の投資家の資金が集まっているのです。
2022年の金価格を左右する要因の1つが、ウクライナショックです。ロシアのウクライナ侵攻により、世界経済に大きな影響が出ました。世界情勢において大きな変動が起こると、通貨や株式の資産価値を下げ、金の価値が高まる仕組みになっています。
ウクライナショックでも、ロシアの通貨であるルーブルの対外的価値や市場の株価が急落するなどの影響がありました。一方、金価格は高騰の傾向を見せています。ウクライナ情勢の影響はいつまで続くか不透明であり、今後も金価格に大きな影響を及ぼすとされています。
ただし、いずれは双方が落としどころを見出し問題は解決します。そうすると、今度は金相場が大きく値を崩す可能性も。安全資産としての需要が金の価格上昇の大きな要因となっているだけに、それがなくなれば反動もまた大きくなる恐れがあります。
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